技術コラム

COLUMN

技術解説

成形研削加工とは

今回は平面研削の一種である「成形研削」について解説いたします。

1.成形研削加工とは

成形研削加工とは、一般的な平面研削盤(横軸平面研削盤)の機能に砥石を成形できる機能を追加した加工方法のことをいいます。平らな平面を研削するのは平面研削盤でもできますが、溝形状、段形状、R形状があるような製品は、その製品形状に合わせて砥石の成形を行うことができるので成形研削盤の方が適しています。
※工作機械メーカー毎に総型成形研削盤や砥石成形できる機能が付加されていてもNC精密平面研削盤というように呼称が異なるようですので詳しくはホームページやカタログなどで確認が必要です。

2.成形研削加工のメリット・デメリット

メリット

◇製品の輪郭形状に合わせて砥石を成形するので、溝形状、段加工、R形状などの微細な異形状加工では安定した精度で精密加工ができる

◇NC平面研削盤、プロファイル研削盤のようにテーブルの左右、主軸の上下、前後軸を同期して行うコンタリング加工を行う場合よりも砥石を総型に成形して加工した方が正味加工時間は早い

◇成形研削盤の機種によっては、1テーブルの範囲内に形状の異なる加工形状の製品をセットして加工を行うマルチポジション研削が行える

デメリット

◇ダイヤモンドホイールを使用するような超硬素材の製品では砥石の成形ができない

◇機械の加工テーブルや砥石サイズが小径の設備が多い

◇砥石の成形を伴うので、砥石の成形量が多い形状のアイテムや数量の少ない単品物の製品の場合は工具費が嵩む場合がある

3.成形研削加工の適用

高精度を必要とするコンタリング加工では、プロファイル研削盤を使用することがあります。弊社では成形研削盤とプロファイル研削盤は、条件に応じて使い分けて使用しています。成形研削盤は、2で挙げたようにメリット・デメリットがありますので、設備の負荷状況や製品納期、加工形状、品質精度、材質、数量などの加工条件から検討し、加工する際にベストな加工機を選択して加工を行います。

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