事業内容
風力発電事業において、落雷による風車の損傷は、風車の事故原因の20%近くを占めており、風力発電の事業性を損なう大きな要因の一つに挙げられています。
風車の受雷部であるレセプターに高熱伝導材料を採用することで受雷部の熱を拡散し、レセプター溶損のリスクを低減し、風車の故障低減、稼働率向上につなげます。
通常、風力発電風車のレセプター(受雷部品)はステンレスや銅で作られていますが、落雷による局所的な大加熱により溶損し、場合によってはブレードの破損まで至ってしまうこともあります。
また、雷がブレードを貫通してダウンコンダクタに直接着雷し、ブレードを破損してしまうこともあります。
弊社の高耐久レセプター「らいじん君®」は高熱伝導材料を用いることで落雷による熱を拡散し、溶損リスクを低減することに成功しました。さらに集雷テープを施工することで雷電流をレセプターまで誘導し、ブレードの破損を抑制します。
らいじん君®によりレセプターの溶損およびブレードの破損リスクを低減し、風車の故障低減、稼働率向上につなげます。
日本海側の落雷多発地域である秋田県の発電用風車に「らいじん君®」を施工し、フィールドテストを実施しました。
当該風車は2006年にブレード交換を必要とするなど、落雷による故障停止が多く、2004年には1年間で12回のレセプター交換が発生していました。
2012年に先行して集雷テープのみ施工したところ、落雷時の大きな破損が減少しました。さらに2014年にレセプターをらいじん君®に交換後、レセプターの交換なしを継続中です。
フィールドテストを実施した風車の10km四方において、2016年4月から2017年12月の21か月で197発の落雷が観測されており、そのうち絶対値50kAを超える大電流の落雷が17発、さらに2016年12月には300kAに迫る非常に大きな電流の落雷がありました。
施工後1年半が経過したものは、落雷による集雷テープの焦げが生じていますが、らいじん君®には溶融などの損傷はありません。(集雷テープは、焦げた状態でもレセプターへの導電が可能です。)
発電風車の更なるメンテナンスコスト低減にむけ、耐久性を向上させた集雷テープ部品の開発を行っております。
※らいじん君®は松江工業高等専門学校および島根県産業技術センターとの共同開発品です
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